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不意に、くすりと旦那が小さく笑った。 こういう仕草は、年頃の女の子らしいなぁ。 「ん?なーに?」 「いや…いつも思ってた事だが、佐助は優しいな。」 「いーえいえ。こんなの俺様の優しさのホンの一部ですよ?」 「佐助なら、きっと良い父親になるだろうな。」 そう言ってにっこり微笑む旦那の笑顔は 花に例えるなら向日葵か黄色いチューリップか…ってな感じで、 さっきから地味にムラムラ来てた俺様には 少しばかり刺激が強かった訳さ。 …だから俺は、気が付くと 自分でも信じられないような行動に出ていた。 「佐助…?」 急に間近に近付いて来た俺を不思議そうに見る 旦那の唇に、俺は自らのそれを重ねた。 抵抗を封じるようにその腰や背中に腕を回してみたけど、 旦那は特に抵抗もせず、されるがままだった。 身体が強張ってたから、たぶん自分が何をされてるのか 分からなくて、混乱してたんだろう。 抵抗が無い事でさらに歯止めが聞かなくなって、 旦那の口唇をしばらく犯していると、その喉から 苦し気な声が漏れ始めたので、唇を放した。 開放された旦那はしばらく荒い呼吸を繰り返し 、涙で潤んだ眼でこちらを見た。 「…さ…佐助……何を…」 「…ねぇ、旦那。」 その耳元に囁きかけると、 赤い上着に覆われた肩がビクリと揺れる。 「お館様の次で構わないよ…だから」 耳元で話されるのが嫌なのか、旦那は顔を俺の方に向けた。 茶色の大きな澄んだ眼には、やけに真剣な俺の顔が 小さく映り込んでいる。 「…だから、俺の子も産んでよ。」 旦那の眼が、さらに大きく見開かれた。 (つづく) でも次回もエロが有る訳じゃありませんので御了承くださいm(_ _)m 〈おまけ〉その頃の奥州。 「政宗様。琴の御稽古の時間ですぞ。」 「Ah?琴なら習わなくても弾けるぜ。」 「それは熱唱琵琶でございます。さぁ先生がお待ちですよ!」(むんず) 「嫌だ!やーだー!!放せっ馬鹿こじゅー!!」(ずるずる) 小十郎は今日も政宗をお稽古事に引っ張って行くのでした。 (おそまつ!) おなごBASARA 後編
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お市立ち回り 基本情報 お市立ち回り【推奨武具】 【推奨アイテム】 【推奨固有技】 【通常攻撃】 【ジャンプ攻撃】 【空中特殊】 【BASARA技】 【固有技 抱け我が胸】 【固有技 開け根の国】 【固有技 震え我が背】 【固有技 来れ根の闇】 【固有技 喰え彼の腸】 【固有技 呻け死の華】 【大武闘会】 【VS敵お市】 【大武闘会登場ステージ】 【推奨武具】 第7 or 8武器 防具はBASARA技特化のゴリ押し狙いで第2防具 【推奨アイテム】 愚か者の法…火力系では汎用性が高い。 漆黒の花嫁衣裳…BASARA技と黒い手の強化。 猛将の怒り…BASARA技の強化。 韋駄天抄…鈍足でステップ性能も悪い。 鬼火の蝋燭…連戦でなければこれで即死を狙うのもあり。防御や移動も強化される。 復讐の刃…BASARA技以外の威力も上がる。 四番の櫂…震え我が背から挑発を決められる。韋駄天抄が無いと間合いが測りづらい。 憤怒の攻撃…ジャンプ攻撃ハメの強化。ハメ狙いの場合、低威力になりがちなので最優先で装備。 絶好調のはちまき、必勝だるま…同上。必ず憤怒の攻撃と併用する事。 【推奨固有技】 震え我が背か来れ根の闇は必須 【通常攻撃】 連続ガード…12-3-4-5-67-8(※4が3ヒット、5が2ヒット、6は崩れダウンを奪う) 範囲、リーチ共に優秀。〆の範囲は特に広い。振りが少し遅い上に溜めも入るので全体的に遅い。 4、5段目は多段ヒットなのでクリティカルヒットするとダメージが大きい。 雑魚戦は出し切りか4段→抱け我が胸で問題ない。HERO戦では使えない。 【ジャンプ攻撃】 回転斬り。下方含め攻撃範囲は広い。当てても敵をその場からずらさない。その性質上、ジャンプ攻撃ハメが安定して決まる。 最大3ヒットするが、距離や高度が合っていないとヒット数が落ちる。3ヒットなら高威力だが、1ヒットだと低威力。 忠勝や家康、前傾姿勢の仁王車、滅騎の首の辺りなどには3ヒットしやすい。家康はアーマーが付くまで空中で拾い続けられる。 愚か者の法+刹那カンストでクリティカルが出てもHEROは吹っ飛ばない。 主力にするならクリティカル強化は必須。3ヒットなら強力、1ヒットでもマシな威力になる。 【空中特殊】 薙刀を地面に突き刺す。当たると敵を地面に埋める。範囲は広い。 一時的に雑魚を無力化できるのは動きの遅いお市にとってはありがたいが、この技自体の硬直も長いので使い勝手は微妙。 【BASARA技】 乱舞しながら〆の波動で吹っ飛ばす、全体的に範囲は広い。フルヒットでなかなかの威力。 乱舞部分のフルヒットは難しいが、外れるとしても2、3ヒット程度なのでダメージには大きく影響しない。 〆の波動は高威力だが、壁際だとほとんどヒットしない。壁が近い場合は乱舞で広い場所まで運んでおく事。 逆に忠勝戦では乱舞含めて壁際でなければフルヒットしない。ただし、抜けられるポイントがあるので安定性はやや低め。 黒い手と同様に体力が減っていると威力が上がるが、上昇率は意外と地味。無理に赤ゲージにする必要はない。 【固有技 抱け我が胸】 敵を引き寄せる刻印技。出は少し遅いが、硬直はそれ程長くない。範囲は広い。威力はかなり低い。 通常4段とのループで安全に撃破数とヒット数を稼ぎやすい。雑魚戦では使いやすいが、HERO戦では使えない。 【固有技 開け根の国】 目の前に黒い手を召喚して攻撃する。HEROやダウンしない敵は地中に引きずりこめない。 技前後の隙が大きいので雑魚戦では微妙。雑魚でも引きずり込めない相手には使いづらい。 HEROには防御力次第で抜けられる。また、ヒットさせる事が出来たとしてもドライブ抜けされる。よって採用は難しい。 動作中は怯まないが、一部攻撃では吹っ飛ばされる。また、無防備な時間が長いのでアーマーが仇になる事も多い。 黒い手固有技の共通事項として体力が減ると威力と攻撃範囲アップ、赤ゲージだとかなり強化される。 体力ゲージの状態は3段階、赤(瀕死)>黄色>黄色点滅(満タン)の順で強い。 【固有技 震え我が背】 広範囲を薙ぎ払う。単発技としてはヒット数や威力は悪くない。お市には貴重な出が早く安定して当たる技だが、硬直が長い。 密着するとヒット数増加。逆に間合いギリギリだとヒット数低下。更にカス当たりだと敵が吹き飛ばずに隙が生じる。 雑魚戦では敵が残っていると反撃されやすい。終了後もカメラワークを利用して被弾を防ぎたい。 緊急時に敵を吹き飛ばす、絶好調シリーズ装備時の体力回復が主な用途。 HERO戦で重宝する。BASARA技後の追い討ちにも使える。威力はあまり変わらないが、引き起こしも出来る。 四番の櫂を装備すると吹っ飛ばした後に挑発を決められる。王将の奇跡では受け身を取られる事があるので不確定。 【固有技 来れ根の闇】 前進した後に敵を握りつぶす黒い手。握り潰しの威力が高めで射程はそこそこ。開けと同様に隙が大きい。 握り潰し中の黒い手には呻け死の華と同じく敵から体力を吸収する効果がある。 HERO戦専用。跳ね返しから狙うのが基本。黒い手が前進する前に2ヒット以上しないと抜けられる事がある。 開けと同様にアーマー付加かつ無防備。握り潰し後の受け身反撃も含めてBASARA技でフォローしたい。 壁際で密着して当てると黒い手のヒット数が増えるが、握り潰し部分以外の威力は低いのでダメージはほぼ同じ。 BASARA技後の追撃も一応可能だが、当たり方が不安定。赤ゲージで失敗すれば即死確定。 【固有技 喰え彼の腸】 敵を打ち上げて切り刻む、範囲は広い。切り刻みの前に溜めがある上に硬直が非常に長い。 雑魚戦では通常攻撃に勝る点はない。硬直のせいでヒット数稼ぎにも使えない。 HERO戦ではアーマーがつかなければ受け身関係なく拾い直しやすい。ただし、確実に拾える訳ではなく〆も不確定。 モーションだけではなく威力にも全く恵まれていない。 【固有技 呻け死の華】 信長の死ニ至ル病と同様の性質を持つ技。基本性能は同じだが、いくつか差異がある。 通常攻撃が黒い手による攻撃に変化する。リーチはやや短い。発動時の体力によって腕の本数が2本→3本→5本と変化する。 通常攻撃は幾つかの動作パターンからランダムに繰り出され、当たると敵を引き寄せる。 パターン毎に所要時間が異なり、入力時に待機中の腕のみ攻撃する。そのため、連打していると攻撃タイミングがバラつく。 通常時より挑発の時間が短くなる。また、黒い手が周囲の敵を浮かせる。全ての腕が動作をキャンセルして攻撃する。 黒い手、終了動作の威力はそこそこ。通常、挑発攻撃は本体の接触中はヒットしない。 信長と同様に触れるだけでつづらや殴れ印を攻撃できるが、こちらは飛び道具を跳ね返せない。 信長と違い通常攻撃を振っても判定が途切れないため体力回復の点ではこちらが有利。 通常攻撃は2本だと前後の攻撃範囲が狭く使い辛い。3本以上だと一般兵相手なら殲滅力は高め。 HERO戦は5本腕必須。忠勝以外のHEROには多段ヒットすることがある。ドライブ中に動きを止めるHEROには大ダメージが狙える。 ドライブ+韋駄天抄でカメラ手前方向に歩きながら引きずり回すこともできるが、攻撃がランダムなので抜けられやすい。 挑発攻撃は単発技かつ動作は遅いが、それなりに安全。攻撃範囲の狭い2本腕の代わりとして使う事もできる。 発動から攻撃できるまでに時間がかかる。跳ね返しか通常6、7から使用したい。 使用タイミングを間違えなければ雑魚戦での使い勝手は悪くない。HERO戦では状況が限定される上に安定させるのは困難。 鍛練用拘束具装備時は被ダメージ上限の仕様と回復効果で生存率が上がる。体力調整に使う時は敵のいない場所で。 信長よりタイミングはシビアだが周囲に敵がいても発動時に体力赤に突入するので火事場の馬鹿力で究極BASARA技を発動できる。 挑発が決まりやすい事、体力を回復できる事から絶好調シリーズと相性がいい。 *** 通常攻撃の範囲が広いので一般兵の処理で困る事は少ないが、それ以外では動作の遅さで苦戦する場面も多い。 目的を絞ってアイテムを特化させないとHERO戦は厳しい。それ以外の用途に枠を割く余裕はない。 跳ね返し成功時のお市のモーションが無駄に長い。そのせいで折角のチャンスタイムが短くなってしまっている。 BASARA技はHERO戦での火力源だが、跳ね返しの仕様と各技の硬直の長さで挑発が決まりにくい。 挑発の長さ自体は普通。跳ね返し挑発の総合的なモーションの長さは利家や小十郎と同程度。 挑発を決められる状況、跳ね返し挑発が決まる相手にはチャンスを逃さないように。BASARA技後は比較的成功しやすい。 四番の櫂で挑発を安定させてもいい。BASARA技の火力が下がっても装備する価値はある。BASARA技後の挑発も安定する。 忠勝ハメは跳ね返し、BASARA技、ドライブの衝撃波から始動できない。ノーダメ狙いなら先手を取るか回避して反撃する必要あり。 武器はBASARA技や固有技メインで8、通常攻撃の雑魚処理効率アップやジャンプ攻撃ハメの強化で7。属性武器は赤ゲージと相性が悪い。 【大武闘会】 推奨装備 韋駄天抄 徳用ひょうたん 怨念の再利用まで確定 残りは愚か者の法or必勝だるまor絶好調のはちまき 大男殺しの面or六神の勾玉orおにぎりのお守り から選択 推奨固有技 震え我が背 呻け死の華 震え我が背 愚か者+攻撃力3600の場合、フルヒットでHEROの体力の約4割〜半分程度が威力の目安。複数HEROを遠めから押し返して仕切り直す。 考え無しに繰り出すと確定反撃を貰うが、ある程度被ダメージを予測、打算して反撃覚悟で使った方がマシな場面も出てくる。 反撃を受けるかどうかは容易に判断出来るので、こちらも受け身反撃の用意を。 カメラワークを上手く使えば回復ツールとしても使える。繰り出した後に雑魚が画面に映っていないように調整する事。 つづら兵の処理にもある程度使える。 雷神壁ステージでは開幕から3人を同時に吹き飛ばせるのでゲージを温存したい場合は一考。 更に当たり方や敵のダウンモーションによってはダウン追撃が間に合う。 ジャンプ攻撃 複数HEROを同時に巻き込める。基本的に跳ね返しから狙いたい。跳ね返しを使わず狙う場合は切っ先を掠めるようにして始動。 55戦目の家康 忠勝には開幕から連発でいい。 ある程度削ったら、周囲の状況を見つつ震え我が背に繋いでトドメ。 秀吉、元就などの通常1が高い位置を攻撃するHERO、長政など空中攻撃を多用するHERO、判定の強い技や飛び道具を持つHEROには注意。 当たり負けしやすいので強引に狙わないこと。 多少回転率は悪くても遠めから震え我が背で堅実に削る方がいい。 呻け死の華 使う場面は限られる。 死にかけの闘士1人+雑魚の群れが残っている状態で発動、挑発を連発すれば、ある程度体力を回復しつつBASARAゲージ回収に一役買う。 罵詈雑言の書で効果は上がるが、これだけの為に枠を割く必要性は薄い。 因みに闘士は雑魚ベースでも恐慌状態にならないので、下手に体力満タンの闘士には使わない方がいい。 ゲージの使用タイミングであと少しでゲージが貯まる時、アーマーを利用して強引に満タンにする事も出来る。 *** 震え我が背、ジャンプ攻撃ハメとも特に砲撃のステージではタイミングを考えて使うこと。 死にそうになったらすぐドライブを。固有技は暴発厳禁。 蘭丸の五月雨はステップではなくジャンプで避けてそのままハメを始動する。 鉄柱兵、三好三人衆(もどき含む)はBASARA技以外では通常攻撃4、5の回転部分を上手く使うのが一番マシ。まんべんなく当てるのがコツ。 BASARA技の火力は怨念+1.5倍アイテムどれか一つで十分。まんべんなく当てたい場面もあるが、慣れないうちは愚か者は外してもいい。 1000人斬るまでは大男に苦戦しやすいのでなるべく早い段階で雑魚を沢山斬っておきたい。大男殺しはあった方が楽。 火力系アイテムから愚か者かクリティカル強化、補助アイテムとして回復強化か大男殺しを。 重騎は殴るタイミングを分かっていればあまり苦戦しない。 被弾が多い為2防具推奨、武器は属性武器か7武器。 【VS敵お市】 登場ステージ ★1 姉川踏躙戦(ボス戦お供) 開け根の国以外の固有技は確認出来ず 元々防御力が低い上に低難易度ステージのお供なので耐久力はかなり低い。長政のついでにいつの間にか倒せている事が多い。 長政と同様に無印から流用されているのか、開け根の国以外の固有技を使ってこない。 狙いはかなり適当で開け根の国を乱発してその場から動かない事も多い。足の遅さと合わせて簡単に引き離せる。 更に反応はかなり遅いのでハメにならない技でもハメられる事もある。 総じて敵HEROとしては間違いなく最弱。タイマン、乱戦、放置、どんな状況でも全く脅威にならない相手。 【大武闘会登場ステージ】 10戦目「正義の浅井軍、いざ参上!」震え我が背 喰え彼の腸 ※長政(烈翔剣 突撃進) 59戦目 不死香炉・砲撃「片腹痛し兄妹」震え我が背 喰え彼の腸 ※信長(遠雷遥 穿タレル深紅) 73戦目「手弱女と野蛮」震え我が背 喰え彼の腸 ※武蔵、火炎壺闘士✕2、爆弾兵✕4 93戦目「奥様方の共同戦線」震え我が背 喰え彼の腸 ※まつ(太郎丸 天の星雲)、鉄砲兵多数 100戦目「大武闘会覇者戦」震え我が背 喰え彼の腸 固有技は震え我が背+喰え彼の腸で固定。体力はやはり低め。 震え我が背の攻撃範囲は意外に広く、ダメージは大きめ。通常ステージの感覚でナメてかかると痛い目にあう。 反応勝負だが、食らっても即座に受け身を取れば反撃可能。吹っ飛ばされてから受け身を取っても移動速度次第で反撃可能。 10戦目「正義の浅井軍〜」は普通に戦ってもいいが、15戦目までHERO戦が無いのでバサラ技で仕留めてもいい。神水(小)も二つ手に入る。 不死香炉「片腹痛し兄妹」は信長の項目参照。 「手弱女と野蛮」は武蔵の項目参照。 「奥様方の共同戦線」はまつの項目参照。
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父親が分からない子を跡継ぎには出来る訳ないだろうし、 お館様の子だと分かれば、間違いなく後継者争いが起きるね。 …そんないらん苦労、旦那には似合わないと思うなぁ。 そう俺様が言うと、旦那は叱られた犬みたいにしょんぼりとうなだれた。 その様子があんまりに可哀相だったけど、下手に励まして けしかけるような事も出来ないし…参っちゃうな、もう。 ふと、うつむく旦那の顔色がやけに悪い事に気が付いた。 いつもつやつやと顔色がいいから、尚更目立つ。 「旦那、もしかしてお腹痛いの?」 「……うむ。いたい。」 腹を手で押さえて言葉少なにうなづく旦那を 、取り敢えず俺はその辺の倒木に座らせて、上着を脱いで渡した。 月のものだってのにいつもと同じに胸から腹から丸出しなんだから、 そりゃ具合悪くもなるよね。 「佐助…かたじけない。」 「ほら、ちゃんと上着腹に掛けて。 あっためればマシになるって言うし。」 「…うむ」 旦那は大人しく倒木に腰掛け、 俺の上着の上から腹を押さえて蹲るようにじっとした。 こんな調子の旦那を見るの、実は初めてかもしれないな。 なんせ旦那はいつも元気溌剌としてて、 この浮き世の憂さなんかとは全く無縁そうな人だもんね。 …しかし、いつも元気な子が時折見せる弱々しい姿って、 なんか結構クルもんだねぇ…。 なんて不埒な事を考えながら、俺は 旦那の赤い上着から覗くきれいに日焼けした肌とか、 実際の歳よりもかなり幼く見える横顔なんかをちらちら盗み見た。 「佐助」 「は、はい?」 思考がいかがわしい方向に向き始めた時、 旦那が伏せていた顔を急にあげてこっちを見るもんだから、 さすがに慌てた。 …そんな子犬のような目で見られると、いたたまれないったらないよ…。 「温めたら楽になってきたでござる…!」 「そぉ?よかったね。いい機会だから、 もっと着物の布地を増やしてもいいんじゃない?」 「そうであろうか。この格好は動き易くてよいのだが…。」 いやまぁ、旦那に厚着しろなんて勧めてる事が武田軍の連中にバレたら、 俺様ボコボコにされちゃうけどね。 …でも、気になる娘の肌を野郎達が鼻の下伸ばしながら 見てるなんて、正直面白くない訳さ。 いかな無私が身上である忍の俺様だってね。 おなごBASARA 前編3
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「思わねぇな。あんな雑魚共相手に。」 「多勢に無勢。万が一と言う事も有りましょう。」 「…有ったとしても人質になる止まりだろうよ。 どんなに女に飢えてようと、この鎧の下の肌を見りゃ…」 「政宗様ッ!」 荒げられた声に、政宗は続けようとしていた言葉を飲み込む。 そしてこちらを見る小十郎の眼がひどく真摯だった為、そのまま黙った。 「…その様な事、二度と申されますな。」 「……」 「帰りましょう。皆、心配しております。」 そう言って歩き出す小十郎の背中をしばらく見た後、政宗はその後ろに大人しく従った。 天下の独眼竜も、この家臣の前ではいつまで経ってもただの小娘だと、少々情けなく思った。 小十郎の馬は森の入口に繋がれていた 。そこに向かうまでの道のり、小十郎も政宗も無言のまま歩く。 少し前を歩く小十郎の顔を窺うと、相変わらずその表情は人を殺せそうに険しい。 それに小十郎は本気で怒ると黙り込む癖が有るので、これはまだかなり怒っているなと 政宗は内心ため息をついた。深く考えるまでもなく、 今日一日の自分の行動を思い返してみれば、小十郎の逆鱗に触れて当たり前だ。 政宗は潔く覚悟を決める事にした。 「…なぁ、小十郎。」 無言でこちらを見る小十郎に、一瞬言葉を詰まらせながらも、 政宗は続けた。 「言い訳はしねぇ。…その…今日は色々、俺が悪かった。 ぶつなり何なり気の済むようにしてくれていい。…だから」 「……」 「だから、何か言ってくれよ…」 小十郎が、歩みを止めてこちらに振り向いた。気をつけていたのに 語尾が僅かに震えていた自分を不甲斐なく思いながら、政宗は来るなら来いと身を堅くした。 小十郎は昔から自分の主君だろうと幼い女子だろうと一向に構わず 非があればビシビシひっぱたいて来る、いささか過激な守役だったのだが 政宗が急逝した父の跡目を継いだ後は、流石にそれも影を潜めていた。 だが今日当たりは拳で殴られても文句は言えないし、 何より今のように黙り込まれるよりはマシだと、政宗は近付いて来る小十郎を見上げた。 「政宗様。」 「あぁ。」 「では…御免。」 「いいぜ。…やれ。」 おなごBASARA 最終4
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「あんたが奥州筆頭・伊達政宗か」 野盗の頭目らしい男が、そう政宗に問い掛ける。 「あぁそうだぜ?だったら?」 胸の前で腕を組み、不敵に答える政宗に 頭目はやはり好奇の眼を向ける。 …しかし男ってのは、みんな同じ反応をするな。 その様子を冷ややかに見詰めながら、政宗は内心つまらなさそうに呟いた。 「独眼竜が小娘だってのはヨタ話じゃなかったとはなァ… こりゃ俺にも運が向いて来たぜ。」 「HA!俺を生け捕りにして身代金でもせしめようってか?」 「さすが察しがいいな?伊達の姫様。」 「てめぇらみたいな手合は山程相手にして来たんでな。」 降って湧いた幸運に、眼をギラつかせながら迫る野盗共に 四方を取り囲まれながらも、政宗は至って平静だった。 さして興味も無さそうに周囲に一瞥をくれると、それきり見向きもしない。 そんな政宗にどこか好色な視線を向けながら、頭目はまた問いかける。 「あんたにひとつ聞きてぇんだがな。」 「なんだよ。」 「何故あの娘と逃げなかった? そんなに俺らの慰み者になりたかったかい?伊達の姫様?」 下卑た笑みを浮かべる男に、政宗は艶然と微笑んで返す。 「…逃げる?この俺が?笑わせてくれるぜ。…それとなァ。」 「あぁ?」 「…気安く姫様姫様って呼ぶんじゃねぇ。 俺をそう呼んでいい奴は…この世でただ一人だ!!」 次の瞬間。 頭目の首は下卑た笑みを浮かべたまま地面に転がった 。政宗の右手には、一振りの竜の爪が握られている。 血の滴るそれを鞘から抜き放つ瞬間を見た者は、 この中に一人として居なかった。 転がる首を見下ろしながら、政宗は冷たく微笑む。 「俺を誰だと思ってる? …俺は奥州筆頭…独眼竜・伊達政宗。 だから当然…」 鎧の下から滲み出るような気迫に、夥しい数の野盗達は身動きも出来ない。 「この地に生きる民百姓の為、 てめぇらみたいなクズをブッ殺すのもお仕事なのさ。」 いつの間にか中空に上っていた月の光を、 抜き放たれた6本の竜の爪が鋭く弾く。 その刹那、恐怖に背中を押された野盗の群れが政宗に襲い掛かる。 泣くような、笑うような声を上げながら。 「竜の膝元を汚した罪…地獄できっちり償いやがれ!!」 月光の中響き渡るその声は、 一人の少女のものではなく 紛れもなく一匹の竜の咆哮だった。 (つづく) おなごBASARA(小ネタ)
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完全にネタ。 ふざけた設定を許せる方、寛容な方はどうぞ。 【搬入ドッグ】 「こちらモンキー。予定ポイントに到着した。大将、聞こえるかい?」 「良好じゃモンキー。時間通りじゃな。ブランクが有るとは思えぬ」 「へっ、待たせたな」 「今回お主に与えられた任務は二つ。 一つは織田・徳川連合軍に囚われたワシの義理の兄弟・本願寺顕如と今川義元の救出。 そして本田忠勝出撃準備の確認の有無じゃ。 奴等の要求は松永の九十九茄子じゃ。 24時間以内に要求が受け入れられない場合は本田忠勝を出撃させると言っておる」 「本田忠勝…!?あの最強の武人か」 「既にタイムリミットまで18時間を切っておる。頼んだぞモンキー」 【ヘリポート前】 「……滅機?長曾我部のカラクリが何故こんな所に」 「それにしても、この様な嵐の中カラクリを起動させるとは無茶でござるな」 「誰だ?」 「まだ紹介していなかったのう。今回の作戦でセーブを担当する真田源二郎幸村じゃ」 「お初お目にかかる、モンキー殿。セーブしたくなったら某に連絡するでござるよ。 無線周波数は140.96。セーブ専用回線でござる」 【セーブ選択時】 「セーブでござるか?」 →YES NO 「お館様の教え・その壱!『慢心するな、精進あるのみ』! 十分の勝ちが一つの負けに繋がると知れ、と言う意味でござるよ。 うおおおお!!流石はおやかたさむああああ!! モンキー殿もこまめなセーブを心掛けるが宜しい」 【B1独房】 「動くな!」 「!」 「本願寺顕如を殺したな。何て酷い事を」 「実戦は初めてかい?新米」 「新米じゃない!う…動くな!」 「目に落ち着きが無く視点が定まらない。新兵特有の目だ」 「………」 「――返し刃になってるぜ」 「!?」 「さーて、どうする?新米!」 「言ったはずだ!新米扱いするな!」 「どうした新米!斬れ!」 【B2武器庫】 「生き延びた所を見ると、どうやら素質はあるか?」 「あなたは?」 「今まで名前が必要になった事は無いね」 「あ…!もしかして、モンキー?」 「そう呼ばれた事もある。お前がかすがだな」 ……To Be Continue……(※続きません※) 続・MGS@戦国BASARA
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登録日:2012/02/10(金) 10 15 24 更新日:2022/07/13 Wed 15 25 16NEW! 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 14年夏アニメ BASARAシリーズ CAPCOM PS3 Wii オクラとミイラの陰謀 カプコン ゲーム スタッフの悪ふざけ第三弾 パチンコ化 ミイラ 三成VS家康(青年) 不幸 何故じゃぁぁ!!←コイツも巻き込まれてる 八咫烏 凶王 巫女 戦国BASARA 戦国BASARA3 映画化 関ヶ原 戦国BASARAシリーズのナンバリング作品第3弾。PS3、wii用。 【概要】 今までの作品とはシステムがいろいろと変わっている。 「劇場版 戦国BASARA -The Last Party-」及び「戦国BASARA Judge End」の原作。 キャッチコピーは「乱れ舞え、宿命の決戦へ。」「こんな関ヶ原見たことねぇ!」 【変更点】 ルート選択がある程度可能。天下分け目の戦いが起こるようになった。 バサラくじが廃止されている。 乱入キャラはいなくなったが「背水防衛戦」というイベントが加わった。(黒田官兵衛はどのルートでも発生する) ストーリーモードのクリア率が%表示。 【戦国ドラマ絵巻】 1.関ヶ原の戦いがメインイベント。 (だが、二周目以降はルートによっては関ヶ原にはならないこともある) 2.クリアすると称号と別ルートが発生し、初回は更に衣装 弐、何回かは装具がもらえる。 今回のプレイヤー武将は以下16人。 ※★は新武将。番号は1周目、2周目以降の出現ルートを示す。 〔プレイヤー武将〕 徳川家康 CV 大川 透 今回の主人公その一。東軍総大将。 大きくなった家康。覇王を撃破し、絆の力で世を平和にするために立ち上がる。敵を傷つけないために武器を捨てた。 1赤 2青、緑、紫、灰 ★石田三成 CV 関 智一 今回の主人公その二。西軍総大将。神の如く崇拝していた秀吉を倒した家康のことを恨んでおり、ただひたすら家康の惨殺を望む。 『凶王』とあだ名されている。 1赤 2青、灰 伊達政宗 CV 中井和哉 BASARAシリーズお馴染みの筆頭。今回は三成に負けたことが悔しく、三成を討つために東軍入りを決める。 1.赤 2.青、緑、紫、黄、灰 真田幸村 CV 保志総一朗 熱血甲斐の若虎!今回は師匠信玄が病に伏し、武田軍総大将を任される。その中での葛藤を描く。 1.赤 2.青、灰 ★雑賀孫市 CV 大原さやか 傭兵集団雑賀衆三代目頭領。全は個、個は全という考えの持ち主。 目先の利益に捕われず、雑賀衆を高く評価している武将に契約の赤い鐘を鳴らす。 元親にサヤカと呼ばれている。慶次に惚れられる。これで気付いているだろうが女である(史実は男)。 1赤 2青、灰1、2 ★黒田官兵衛 CV 小山力也 元豊臣軍の軍師。ミイラに枷をつけられ南の穴蔵(九州)に左遷される。ゲーム内でも現実でもとことんツイていない不幸なお方。 1赤 2青、灰 ★鶴姫 CV 小清水亜美 権現をクリアすると出現。伊予河野の隠し巫女。世にも稀な「先見の目」を持つ預言者。箱入り。少々世間知らずで悪意を知らない。 1赤 2青、緑、灰 ★大谷吉継 CV 立木文彦 凶王クリア後出現。三成の盟友であり、補佐として西軍をまとめている。ミイラ。 数珠を操ったり輿に乗って移動したり一種の念力が使える。 病のため全身に包帯を巻きつけている。 1赤 2青、灰 前田慶次 CV 森田一成 筆頭をクリアすると出現。前田の風来坊。ようやく上杉軍に就職しニート卒業。 それでも相変わらずフラフラ。天下分け目の戦いの関ヶ原の戦いを見て彼は何を思う… 1赤、青、緑 2紫、灰 風魔小太郎 若虎クリア後出現。最強の傭兵。今回も北条家再興のため東軍に入ろうと画策する氏政の命令で西へ東へ。 偶然鶴姫を助けていた後、彼女に「宵闇の羽の方」と慕われ追っかけをされる。 1赤 2青、灰 長曾我部元親 CV 石野竜三 サヤカ…孫市クリア後出現。覇王に屈さず四国を守り続けてきたが秀吉の死後、留守中に徳川軍に奇襲を受けて四国壊滅寸前に追い込まれる。 かつて(外伝で)友情を育んだ家康の仕打ちを許せず、部下の仇を討つため三成と手を結ぶ。 1赤 2青、緑、灰1、2 島津義弘 CV 緒方賢一 官兵衛クリア後出現。天下二分の関ヶ原の戦いに時代の終わりを見た。 若者達が古きの象徴である自分を超え時代を切り抜けようとしてきたことを誰よりも喜んでいる。 幸村(青)や慶次にもアドバイスをする。 1赤 2青、緑、茶、灰 本多忠勝 ミイラと島津クリア後出現。行方不明の家康探し再び!ホンダム行っきまーす! 1緑 2赤、青、茶、灰 毛利元就 CV 中原茂 オクラ。新瀬戸内コンビクリア後出現。今回はミイラ…大谷と悪巧みしている。 長曽我部ストーリーのとあるルートを通ると少し珍しいオクラが見られる。ザビー後遺症に悩まされるステージもある。 1赤 2青、灰 お市 風魔&KGクリア後出現。浅井家が滅亡し信長亡き後お市は周りの織田軍残党に第五天魔王と祭り上げられ、周りに言われるがままさまよう。 本能寺ルートの鍵を握っているとか。 1赤 2青、紫、緑 織田信長 CV 若本規夫 第六天魔王。亡き後に冥底から呼び戻された真の魔王。 出現方法は本能寺ルートの欄参照。赤、青、緑の好きなルートから行くがよい。 ※絵巻特殊ルート ●本能寺ルート 織田信長のステージ「本能寺の変」を各武将出現させる方法。 1.お市をクリア 2.お市の追加ルート紫ルート(烏城で天海を追いかける)の「本能寺の変」をクリア 3お市以外のキャラで追加された「本能寺ルート」をクリア。信長もプレイヤーとして出て来る。 ●挑戦状ルート 島津とホンダムと筆頭に出現。 以上が今回のプレイヤー武将である。 敵武将については戦国BASARA3の新武将一覧、その中の宴でプレイヤーに昇格した武将は戦国BASARA3宴を参照。 【自由合戦】 戦国ドラマ絵巻モードで使用出来るプレイヤー武将や難易度、プレイした合戦を自由に選択して遊べるモードである。 難易度は「普通」と「難しい」があるが、ドラマ絵巻を「難しい」でクリアすると「究極」が選べる。 【その他】 〔ギャラリー〕 毎度お馴染みBASARA博物館的なギャラリー。音楽やムービーなどをご覧あれ。 〔史実資料館〕 登場する武将や合戦に関係ある史実資料をまとめているコーナー。歴史は資料によって違いがあるので自分が知っている歴史と比べても面白い。 【おまけ】 クリア後に取得するものは称号や衣装だけでない。4周目までは装具も一つずつ貰える。 徳川家康→東照権現 石田三成→君子殉凶 伊達政宗→奥州筆頭 真田幸村→天覇絶槍 雑賀孫市→煙鳥翔華 黒田官兵衛→機略重鈍 鶴姫→純白可憐 大谷吉継→廖星跋扈 前田慶次→絢麗豪壮 風魔小太郎→疾風翔慟 長曾我部元親→天衣無縫 島津義弘→一刀必殺 本多忠勝→戦国最強 毛利元就→詭計智将 お市→幻妖言惑 織田信長→征天魔王 追記・修正は関ヶ原の戦い7タイプで勝ち残った人がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
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薄暗闇の中をしばし歩いたその先で見た光景は、大体 政宗の想像したものと同じだった。 「いやッ!いやよぉ!!離して!!」 「暴れんじゃねえよ、このアマ!」 うす汚い姿の、いかにも野卑な数人の男に、まだ年若い娘が 組み敷かれて着物を脱がされようとしている。 多分この辺りの村娘だろう。 しきりに悲鳴を上げて抵抗するが、複数の男の力にかなう筈も無い。 娘の着物の裾に男の一人が手を掛けた瞬間、ゴッと鈍い音を立てて、 大人の拳骨程度の石が男の後頭部に直撃した。 「痛ぇぇぇ!!」 「…なんだぁ?てめえ」 「Ah?そりゃこっちの台詞だぜ。人の領地で何してやがる。」 ようやく政宗の存在に気付いた男達は、警戒心を剥き出しに 腰に下げた刀を掴んだ。 その中で、一人だけ我関せずと女の身体をまさぐってる男が居たので、 政宗は再度石を投げ付けてやった。 「ここはお前らみてぇな下衆の居ていい場所じゃねえ。消えな。」 そう不遜に言い放つが、素直に聞き入れる者など このならず者達の中にいる筈もない。 その声や体躯が男のものでは無いと分かるや、男達は警戒するのを止め、 代わりに好奇とからかいの眼で政宗を見た。 「女だてらに武者の真似事かい?嬢ちゃん。」 「なかなかソソるぜ」 ジロジロと無遠慮な視線を投掛けては、口々に下品な笑い声を立てる男達を 政宗はしばらく何の感慨も無く眺めていたが、やがて興味を失くしたように 視線を外すと、つかつかと倒れたままの娘のそばに歩み寄った。 身を縮めて震える娘を抱き起こし、優しく声を掛ける。 「Hey girl ひでぇ目に遭ったな…大丈夫かい?」 「…は…は、い。」 喉の奥から絞り出すようにしてようやく返事をする娘に、 安心させるように政宗は微笑み掛ける。 「家はどの辺りだ?送ってやるよ。」 「てめぇ…!」 自分達をすっかり無視して話を進める政宗の背後から、 男の一人が蒼い陣羽織に包まれた肩を力任せに掴んで 地面に引き倒そうと動いたが、 肩に触れる直前に政宗は僅かに身を捩ってそれを躱す。 そしてすかさず、力の行き場を失って前のめりになった男の鳩尾に、 固めた拳を叩き込んだ。 不様な呻き声を上げて地に倒れ込む仲間の姿に、それまでニヤニヤと 野卑な笑いを浮かべていた男達の表情が一変する。 鼠に噛まれた猫が、その鼠をなぶり殺そうと狙うような 明からさまな害意を一身に受けながら、政宗は口の端だけで不敵に笑う。 「OK…この娘の代わりに、俺が遊んでやるよ。」 笑みを形造る唇とは裏腹に、その一つだけの眼は冷たい怒りに燃えていた。 「昇天しな!Fuckin men!!」 一斉に襲い掛かる男達に向かって、政宗は放たれた矢のように疾った。 おなごBASARA 続②3
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「政宗様ッ!!」 「うわっ」 有無を言わさぬ勢いでがしりと両の肩口を掴まれ、 政宗は思わず困惑の声を上げる。 「怪我は有りませんか!?下郎共に無体な仕打ちを受けては居ねぇでしょうな?!」 「け、怪我はねぇし、Rapeもされてねぇ!だから落ち着け、小十郎」 「小十郎はいたって平静にござる!」 「どこがだよ!」 どう見ても平静ではない小十郎の険しい顔に、政宗は今更ながら 「やっちまった」と内心青冷めた。小十郎は日常的に小言を言ったり叱ったりするが、 本気で怒ったり取り乱したりする事など殆どない男だ。 …戦場で、政宗が命に関わるような無茶をした時以外は。 「…まぁ、今回の事は責めますまい。 民を無法者から救う為になさった事なれば。」 つい取り乱した自分をひそかに恥じるように 淡々とした小十郎の言葉に、政宗は問い返す。 「…そう言えばお前、どうしてその事知ってるんだ?」 「此処に来る迄の道で出会った、政宗様の馬に乗った娘から 事の子細を聞きました故。」 小十郎の応えに、政宗の表情が僅かに緊張する。 「あの娘はどうした?無事だったろうな?!」 「…ひどく泣いてはいましたが、怪我ひとつ無いようでしたし、 聞かれた事にもきちんと答えておりました。 家まで送りましたので、今頃は家族の元でしょう。」 「…そうか、そいつは良かった。」 小十郎の言葉に、政宗は心底ホッとしたように胸を撫で下ろす。 逃がしたはいいが、落馬したり他の野盗襲われたりはしていないか ひそかに心配だったらしい。 「それで、此処への到着が遅れました。」 「いや、Coolだぜ小十郎。…これで娘を放って俺の所に来たりしたら 許さねぇ所だった。」 政宗は、改めて周囲を見回した。地面に転がる無数の野盗共の死体は、 それでも政宗に襲い掛かって来た者の半数に過ぎない。 残り半数はあっと言う間に戦意を無くして何処かしらに逃げた。 もう、この近隣に近付こうとはしないだろう。 「ま、何にせよあの娘が無事で良かったぜ。 ならず者共の慰み物になるなんざ、あんまりに可哀相だからな。」 「…自分もそうなる所だったとは、思わないのですか。」 「Ah?」 何かを押し殺すように重い小十郎の声に、しかし政宗は深刻さを欠いた様子で応える。 小十郎が心配するような事態にはどう転んでもならないと、分かっていたからだった。 おなごBASARA 最終3
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政宗の脳裏に、亡き父の面影がよぎった。 病で容貌の崩れた自分を変わらずに愛し、励まし守ってくれた優しい父だった。 生き馬の目を抜くようなこの乱れた時代に将として生きるには、 あまりにも心が暖かすぎる父だった。 「…政宗様。あなたが女子としての幸せを見つけ、 それに生きられる事は輝宗様の… そしてこの小十郎を含む伊達家臣一同の願いでも有るのです。」 「………」 「いつか訪れるその時まで、 この小十郎があなたを命に替えてもお守りしましょう。 ですから、無駄な事などと悲しい事を仰られないで下され。」 小十郎の真摯な言葉に、政宗は何と言ったらよいのか分からず、困り果てた。 亡き父や小十郎、それに周囲の者達がそんな思いで居たなど、考えた事も無かった。 今まではただひたすら、「女だから」と甘く見られまいと、 戦を繰り返し領土を広げる事のみに力を尽くして来たというのに。 そして周囲もそれを望んでいるのだとばかり思っていたのに。 「…今更だぜ。 俺はただ守られるだけのお姫様になんかなりたくねぇ。 俺の望みは独眼竜として天下を奪う事。それだけだ。」 「無論、天下も取りましょうぞ。 さすれば縁談など今以上に選り取りみどりでしょうからな。」 「あのなぁ…」 何か言い表せない疲れを感じて、政宗はがっくりとうなだれる。 小十郎はそんな政宗の様子に苦笑する。 「…それに周囲の思惑は別として、 政宗様自身が認めるような男が現れた時、 嗜みがまるで身についていないが為に相手に振られるなど、 有ってはならない事はございませぬか。」 言外に滲み出る「だから稽古をさぼるな」という気迫に根負けして、 政宗は仕方なく腹を決めた。 「…OK、分かったよ。 流石にそんな屈辱は味わいたくねぇからな…もう稽古はさぼらねぇ。 だがな小十郎。」 「はい」 「もしそれで俺を嫁にしたいなんて奇特な男がOld Missになっても現れなかった場合、 お前責任取れるんだろうな?」 「無論の事。」 言われっ放しでは癪だと放った政宗の言葉に、 小十郎は何を今更、と言った風情で答える。 「いつも申し上げておりましょう。 その時はこの小十郎が貰って差し上げます。ご心配召されるな。」 あまりに当然のように発せられた言葉に、政宗はしばらくポカンと口を開いた。 「なっ!…お、お前、あれマジで言ってたのか?」 「小十郎はいつだってマジにございますが。」 おなごBASARA 最終7